震災あの当時。今にも生かせる。YMCA一日完結型ボランティアの事例。

この日になると、いつも阪神淡路大震災、当時の記憶が蘇ってきます。

松江でも大きな揺れを感じました。

そして刻々と状況が分かってくるにつれ

テレビに映されるビルの倒壊・いたるところでの火災。

映像は、明らかに多くの人が被災しその命を奪われているとだれもが直感しました。

その当時、震災一か月後くらいに神戸へボランティア活動に行きました。

震災以降、どこか被災地のボランティア団体の受け皿がないかと探していたら、

新聞に支援活動をしている団体が載っていて、

連絡先の電話もわかり、通じたので参加したい旨伝え了解を得ました。

その支援活動が、長田区の西神戸YMCAでした。

松江から有志を募って、車2台分乗し、

途中迂回路など枝道を通りながらかなりの時間をかけて神戸へ着き、

車内とテントで寝て、そこから車を置いて、徒歩で西神戸YMCAへ。

 

このYMCAのボランティア運営の方法は、一日完結型の優れたシステムでした。


こういった災害支援の場合、ボランティアが集まりすぎるなど、何をやってもらえばいいのか指示できず


断られるなど、せっかくのボランティアさんが被災地で何もできなくて帰ることがありますが、


この方法を使えばかなり有効だと思います。

 

1日完結型のYMCAの運用方法。

,初めて参加する人(初心者)と、ここでボランティアしたことがある方(経験者)と受付で分ける。

,初心者は、経験者の指示に従う。

,初心者は経験者と一緒にグループ3~4人で行動する。

,スタッフが用意した地図(ゼンリン)に記された
すでに訪問されたことを示すマークを参照して、それ以外の訪問場所をグループで相談し決める。

,行く先が決まったら、徒歩あるいは自転車でその場所へ行く。

,予定の場所についたら、被災者宅に行き、聞き取りを行う。
何に困っているか。必要なものは何か。
聞き取りをした被災者宅を地図にマーキングする。それをメモして本部へ帰る。
ここまでが午前中の活動。

,本部に帰って聞き取りした中で必要とする物品をすでに集まった支援物資の中から探し出し、箱に入れる。
 それを午後から自転車の乗せ聞き取りした被災者宅へ届ける。
また、聞き取りで家の片づけを手伝ってほしいなどの場合は、午後から機材を用意してその作業を行う。
最後は、訪問した家の地図へのしるしと、それにリンクした聞き取りした内容と実施した内容の報告書を本部のスタッフにを渡す。

細かいことは抜けているかもしれませんが、ざっくりですがこんな感じです。

ここでのポイントは、

〇活動内容がシンプルで何をしたらいいかが分かりやすい

〇多くのボランティアが来てもすぐに活動できる。

〇一日だけ活動に参加したい人も受け入れられる。

〇聞き取りをした人自身が、被災者が希望する目的の物資を探すので、細かいニーズに対応できる。

こんな感じです。

この時に、これは必要と感じたのが、次。

1,ゼンリンの住宅地図

2,筆記用具と紙・付箋・ノート

3,ホワイトボード

4,ガムテープ

5,自転車(荷物も運べ、行動範囲が大きく広がる)

まだまだほかにありますがとりあえず当時これは必須と思いました。

現在ではいろいろ便利なものがあるとは思いますが

やはりアナログは環境に左右されず使い勝手がいいのではないかと思います。

そして、もっとも感じたのが支援物資のファイリングとニーズの変化。

支援物資は、箱に様々な品物がまとめて入っていると、そこから探すのが大変でした。

また、必要な支援物資は、発生時から日を追ってそのニーズが変化してきます。

そして、被災者との関わり方も変化します。

2回目の支援活動に行った時には、「被災者のプライドを傷つけない支援活動」

がテーマでした。

本日、阪神淡路大震災の日、何か参考になればと思いますし、

そして、タモリさんが最近言っていた「新しい戦前」。

日頃から、”もしも”に対して、あらかじめ準備できることは何かを問い、

希望をもって、今日と明日を大切に生きていければと思います。

 

 

 

 

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