ドキュメンタリー映画作家、青原さとし氏かたゑ庵来たる。

今回、また素敵な方々が宿泊されました。

ドキュメンタリー映画作家の青原さとしさん。

今まで様々なドキュメンタリー映画を作り出してこられています。

その方をかたゑ庵へ連れてこられたのが邑南町の今回のプロジューサーである日高久志さん。

日高さんは、邑南町の元職員で、(一社)コミュニティパートナーズ代表

地域課題解決や国際交流にも長年取り組んでおられます。

今回は、島根県邑南町にかつてあった牛市をテーマにドキュメンタリー映画の制作。

ここからすぐに今回の牛市のテーマの詳細をお話ししたいのですが、

その前に、

いつもながら夜、飲みかわしながらカウンター越しに

青原さんから、今まで作られたドキュメンタリー映画のお話を聞いた中で、

とっても興味深かったお話についてまず触れます。

 

「バレン」と聞いて思い出すのは小学校での版画です。

版画といえば浮世絵。

その浮世絵が制作された当時、そのバレンを使って版画を刷っていたことは、ご存じと思います。

私が驚いたのは、

その浮世絵当時のバレンは、刷りあがる絵の表現によって、何種類ものバレンを選んで使い分けてたようです。

私は、ひとつのバレンで全部刷っていたと思ていましたので驚きました。

私たちが小学校の時に使ったのは、段ボールの芯に竹の皮を包んだものでした。

しかし、当時のバレンは、芯になるところは竹の皮をよって、それを縄にしてらせん状に広げるといった作業を行い。

ひとつ作るのにも何か月もかかたとのこと。

現在も昔の手法を使って様々なバレンを作っているところがあり、

バレンの値段は、なんと1個10万円以上です。

島根県立美術館は北斎コレクションで有名ですが、こういった職人のバレンも紹介されるといいでしょう。

参考web

当時のバレンが高い技術で時間をかけて作られた高級品であったことは、あまり知られていないと思います。

青原さんは、そのバレン制作など今撮っておかないとなくなっていく

伝統文化や語り部を中心にドキュメンタリー映画を製作されています。

下記以前YouTubeにアップされた予告編の動画です。

さて、今回これから制作されます

今回のドキュメンタリー映画のテーマは、

「中国地方三大牛馬市」として鳥取県の伯耆(ほうき)大山、広島県三原市の備後久井と並び称される市が、

かつては島根県邑南町(旧瑞穂町)に立っていた。出羽(いずわ)牛馬市―。

最盛期には役牛など8千頭以上を集めた。その面影をたどるドキュメンタリー映画の制作とのこと。

下記クラウドファンディングのページより抜粋

映画『中国山地・牛と人風土記』は、中国山地における牛耕文化や牛馬市を映像で記録するプロジェクトとして始まりました。

過疎化が進む中で失われつつある地域の生活文化や精神文化を保存するため、

特に昭和30年代まで賑わいを見せた邑南町の牛馬市の記憶が題材となっています。

牛馬市はかつて農耕に欠かせなかった牛を扱う場であり、

中国地方各地から出羽牛馬市に八千頭以上の牛馬が、博労といわれる家畜商と一緒に集まり

祭りや民俗芸能「花田植」など、地域文化の原動力ともなっていました。

2020年、瑞穂文化研究会が開催した講演会をきっかけに、

コミュニティパートナーズ代表の日高久志が記録映画作家の青原さとしに映像記録を依頼。

青原監督は民俗文化の映像記録を長年手掛けており、2018年に広島県北広島町へ移住して地域文化を撮影してきました。

こうして牛馬市の記録映画が自主制作でスタートしました。

 

このお酒は、クラウドファンディングに使われたもの、お土産にいただきました。

この時代、センセーショナルな話題がメディアを占領し、

それらは、ほとんどが1次情報ではなく、確かめもしない不確かな情報がネットを通じて広く拡散していきます。

気が付けば、貴重な地域文化や伝統が

次々静かに忘れ去られ

いざ知りたいと思っても

だれにも

もはや直接聞くこともできないとき、

青原さんのドキュメンタリー映画は、貴重な資料となります。

特に関係者からの直接インタービューは、

その表情からも当時の熱量や思いまでが伝わってくると思います。

素晴らしい活動です。

 

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