数あるホームぺーの中から、かたゑ庵のホームページへ来ていただきありがとうございます。
かたゑ庵は、フェイスブックやツイッターのようなプッシュ型のプラットフォームは使っていません。
またOTA等の旅行サイトも一切使っていません。
一方、かたゑ庵のホームページは、プル型。
皆さんが何らかの興味や検索キーワードやあるいは誰かの紹介によって意識的に来られない限りここへはたどり着けません。
なので、今まで、ここにたどり着き、ご覧いただいた方々に改めてお礼を申し上げます。
さて、
2019年の8月20日にグランドオープンしました、かたゑ庵も
おかげさまで、丸2年となりました。
オープン当初、外国人対応のゲストハウスとして、インバウンドを主軸に戦術・戦略を練り、
「民食」というアイデアと地元の方々の協力で、希望に燃えた力強いスタートを切ることが
できました。
クラウドファンディングも「all or nothing」での自身を追い込んでの挑戦も
多くのご支援者のお力で、達成できました。
目玉の「民食」は、地元の新聞社やNHKをはじめとするテレビ局、そして、
東京からもテレビ朝日が1週間滞在し取材し、番組を組み放送されるなど、
注目を集め、この手ごたえは、翌年からの更なる飛躍を私の周りも私自身も
期待しました。
2020年の1月、片江の墨付け祭りで、神輿を担ぎ海へ入り、冬の海へ胴上げ状態で投げられる例年行われる祝福の儀礼も心地よかった。更なる上を目指そうと天に向かって指を向けた。
投げられ、全身海中に沈み身を清める。この光景が毎年続くと思っていた。
しかし
その後は、言うまでもなく、コロナ禍の中で、毎月状況が悪い方へ変化してくる。
2020年5月頃には、区長さんから外国人が泊まりに来たら知らせてほしいとの電話がはいる。
住民のだれかが、その不安を区長さんに伝え、それでそういうことになったのではと思う。
その気持ちは、わからなくは、なかった。
ただ、外国人が来たことを伝えることで、予期しない差別が起こるのではないか。すでに物理的に外国人は来られない、今は外国人だけでなくもうだれが感染者になってもおかしくない、そして今は、3密を避けることこそ大事ではないか。
電話の説明では誤解があったり真意伝わらないと思い、そういった内容をかたゑ庵としての考え方としを文章として区長さんに渡した。
更に、自粛警察は、どこでもいると誰かがいっていたが、それはあたっていた。
多くの同業者ゲストハウスでも同じことが起こってると直感した。
どれだけ多くの宿泊業・飲食店や医療従事者が、この絶対的に反駁できぬ中、言い知れぬ屈服感の中で、もがいている人たちがどんなにいることだろうかと、その思いを共有した。
しかし、一方で、この状況下で応援してくれる多くの片江の住民の方々。「たいへんだね」「頑張ってください」そういった言葉をかけていただいている。
今年から宿泊以外の収益を兼ねて、新たにはじめたラーメンもそれを聞きつけて来ていただいた地元の方々、
消防団・定置網の漁師の皆さん・そして三世代揃って食べにきてくれた家族も。
カウンターのアクリル越しの笑顔に救われた。
地元の人に励まされ、インバウンドからマイクロツーリズムへのシフトがはじまった。
もはや、インバウンドを引きずるわけにはいかない。
目玉の「民食」も絶望的となった。
そして、心機一転はじめたのが
①カヤック体験ツアー。
島根県のカヤックインストラクターの第一人者の森山尚氏との出会いがなければ、実現できなかった。
そして、地元の宮崎哲人さんの惜しみない協力は、私が片江に移住した当時から、はじまり、そして今は、かたゑ庵の屋台骨を支えている。
②フォトツーリズム
歩いて1分の透き通ったビーチ。古民家・そして特設スタジオ。この3つの強み。もともと外国人に甲冑を着せて写すためのスタジオとして用意していた。更にカメラマン池田淳一郎氏との出会いから、新たな写真撮影スタイルの構築も。プロのカメラマン赤山シュウ氏も様々な場面で協力いただいている。
③歓交ガイドの養成講座をスタート。
ジオパーク・くにびき神話・地元ガイド自身の経験談の3つのポイントで、地元の住民交流型ガイドの養成講座をかたゑ庵の新企画として実施。講師としてきていただいた松江市のジオパーク推進室の三代隆司は、四十二浦巡礼巡りの途中に来ていただいたことをきっかけに頼っていった。
④海酒DOBON
海のワインセラーと称し、お気に入りのお酒を預かり、半年片江湾の深海に沈め、その熟成を
楽しむサービス。片江漁業組合長の寺本太氏との協力を得て、実現。
そして奥出雲葡萄園の安部工場長・そして松江のワインのソムリエ太田氏も参加。
これはコロナ前の取り組みではあるが、コロナ下での親和性は良く、今年3回目の募集を9月下旬からスタートする。
様々な人との出会いが、次につながってきた。
一方、新たな取り組みの中での、オペレーションを見直す。
新しい試みは、当然仕事をタイトにする。コロナ禍では予約・キャンセルの予測がつかない、そのためあらかじめ人手を増やせないし、増やしたとも採算があわない。
人件費を抑えるためには、ワンオペでできるように、可能な限り工夫を凝らす。
①WEB上での各種予約の完全自動化。
②館内での飲食メニュー(ラーメン・コーヒーケーキセット・アルコールなど)のオーダーから洗濯機利用やクロスバイクレンタルサービスなどすべてをQRコードからメニューを表示、決済まで行う。非接触完全自動化。
おそらくゲストハウスの運営は、よほど立地がいい場所でない限り、その収益性の低さからワンオペが多いのではないだろうか。
IT化で、かなりの部分を省略可能だ。特に電話での問い合わせやお店でのお金のやり取りは、少なくなり現在構築したシステムで、かなり有効に機能している。
そして、we live 山陰キャンペーン・松江市のリフレッシュキャンペーン・美保関の宿泊キャンペーンは、このおかげで、マイクロツーリズムに大きくシフトできた。
特に宿泊とそれに付随するアクティビティとしてのカヤックやバーベキュー等の食事の組み合わせは、このキャンペーンのお陰でプランを作れた。
そして、何より県内在住者のご利用を促せ、まさにマイクロツーリズムへの移行となった。
we live 山陰キャンペーンは、今年3月末が終了だったのが、現在9月末まで延長。県の独自の判断で
臨機応変に行っていただいていることに感謝。
しかし、昨日、we live 山陰キャンペーンは、今月23日をもって一時中止の連絡。
これは、残念だが、状況を読んでの事だろう。きっと中止の期間は長くないと願う。
今やすべての長(おさ)は、指示待ちでは、機能不全であてにならない。
この国難は、脱指示待ち。
法を超えてユダヤのを救った杉原千畝たれ。
独自の早い決断と行動を丸山知事にこれからも期待し、we live 山陰キャンペーンに限らず独自のアイデアを今こそ試していただきたい。上定市長もしかり。(ここに書いていても知事や市長にまで伝わらないとは思うが)
一方、かたゑ庵の独自の判断と決断として、現在まで県外からのご予約は、特別な理由や対策(PCR検査)がない限り、お断りしている現状は、お察しいただき、どうかご理解ください。
最後に
今年どこかで見つけたことば、「打つ手は無限大」に共感。
そして、父が生前、自身の会社の壁に掲げてた「努力 努力 また努力」の連続した3文字が浮かび上がってきた。